木造の耐震診断の方法がつくられた一九七九年頃は、まだ大規模木造の空白期がつづいていました。古い木造校舎などはけっこう残っていましたが、いずれ鉄筋コンクリート造に建て替えるつもりなので、耐震診断の対象にはなりませんでした。ほかの中規模の木造建築も似たような条件だったでしょう。したがって、木造の耐震診断の対象としては、木造「住宅」しか念頭にありませんでした。それでは木造住宅の耐震診断法である「わが家の
わが家の耐震診断... の続きを読む
よく見られるのは売却寸前に大型のリニューアルをすることだ。このNOIに、その他収入を加えたものが各年のインカムキャッシュフローとなる。・投資分析の基本はインカムキャッシュフローと売却キャッシュフローの2つのキャッシュフローの現在価値が、投下資本(その不動産の購入金額)と等しくなる利回り(IRR)を求めることである。・投資から求めたい投資利回り(割引率)があって、それに見合う必要投下資金額(購入額)
大型のリニューアル... の続きを読む
現在、わが国の建物は、震度7強の地震にまで耐えられるだけの耐震性を確保するよう、建築基準法で義務付けられています。ここで「耐えられる」というのは、ひび割れひとつ発生しないということではありません。最低限、床が抜けたり壁が倒れたりして、中にいる人が死傷しない程度のことをいいます。むしろ、柱や梁、壁がある程度壊れてもかまわないとしているのです。実際に耐震性を確保する構造のつくり方には、2通りのアプロー
建築基準法で義務付けられている耐震性... の続きを読む
グローバルマネーの津波を吉とするか凶とするかは、不動産ビジネスにたずさわるプレーヤーのノウハウ、知識の蓄積いかんにかかっている。わが国のプレーヤーに決定的に欠けているもの、それは不動産バブルを予見し活かす力だ。そのためには、不動産を読む力が必要である。具体的には、鑑定評価の技術やマーケットを理解する能力だ。これらは不動産サイクルの把握やバブルの予測に役立ち、「潜在的な投資価値はどのくらいあるのか」
グローバルマネーの津波... の続きを読む
土地の売買などサラリーマンにはあまり縁のない話と思っている人が多いようですが、思いがけず郷里の田畑を相続したり、親戚の土家の相談を受けたりといったケースはしばしばあるようです。先日、友人の紹介状をもって現われたOさんも、そのひとりでした。郷里の九州で農業を営んでいた父親が急死したため、一人息子の彼が遺産の田畑を相続しました。しかし、いまさら勤めをやめて九州に戻ることもできません。そこで、相続した土
申告までの期間でひとかせぎできる... の続きを読む
大手六社のここ五年間の大学、大学院修了新規採用者数は、ほぼ横ばい、あるいは抑制気味で、増強しているのは鹿島建設のみである。総採用人員は一一○人〜一八〇人。ただ大学院修了生を各社とも増やしているのが目立っている。新規採用者の配属先は会社ごとに微妙に違うが、共通しているのは、どんな専門課程の新入社員でも、現場事業所、企画・開発部門、海外部門にはそろって配属していることだ。また、かつて、土木、建築工学の
新規採用は横ばい... の続きを読む
よく「小梁がなく、将来、間取りの変更が簡単」と宣伝しているマンションがありますが、小梁がないというだけで間取りの変更が自由にできるというものではありません。なぜなら、―つの住戸には最低でも2本のダクト(排気管)が通っており、これをボードで梁型状にして配置していますので、どうしても天井にこの梁型状のものが出てきてしまいます。間取りを変えるといっても、このダクトは動かせないので、当初の間取りとあまり変
間取り変更には限界がある... の続きを読む
「土地をどう利用したら良いか」まず、近くの信託銀行の窓口に相談にゆくことからスタートする。相談を受けた信託銀行の窓口は、本店不動産部の専門家を紹介する。本店の専門家には、不動産鑑定士や一級建築士、公認会計士などの資格を持った人たちがたくさんおり、有効利用を望む土地や周辺環境の調査を開始する。「土地計画法では、どんな地域に指定されているか」「建築基準法では何階の建物が建つか」「マンションが良いか、ア
土地の周辺環境調査から計画案作り... の続きを読む
キッチンはどの方角であってもいい。ただ柔らかい陽射しの入る位置を勧める。奥は、ほこほことした太陽の淡い光に包まれると、そこはかとない幸せ感に満ちるし、食品は直射日光よりも淡い間接的な陽の光で見定めるのが自然である。さて、その台所のあり方だが、狭い日本の住宅事情を考えたとき、リビングルーム、ダイニングルーム、そしてキッチンをみみっちく間仕切らないで、つながりを持ったひとつの空間としてとらえた方がいい
キッチンはどの方角でもいい... の続きを読む
もし、あなたが買おうとしているマンションの壁や床、階段に、PC版(プレーキャストコンクリート)が使われているとしたら、将来、音で悩まされることになります。PC版というのは工場で造られたコンクリート版のことで、強度としては十分ですが非常に振動しやすいため、床に使用すれば上階の音が下階へ伝わりやすくなります。壁に使用した場合も同様です。版と版の継ぎ目にはモルタルを詰めますが、どうしてもそこが脆くなり、
PC版は大量生産向きの建材... の続きを読む
スーパー・クリーンールームの必要性が出てきたのは、電子工学、なかんずく集積回路の開発テンポの加速化による。集積回路は数ミリ角のシリコン基板にトランジスタ、抵抗などの電子を形成、アルミニウムを配線したものだが、抵抗や配線の幅を細くして集積度を上げるほど機能はアップ、コストダウンにつながる。こうした微細加工には、ごみ、ちりが最大の敵となる。シリコン基板にごみがつくと、線と線がショートしたり機能不全に陥
スーパー・クリーンールームの必要性... の続きを読む
「野村ホームの、どういったところが決め手になりました?」「講演会です。南雄三さんのお話や雰囲気が……。それと妹が野村ホームに傾いているらしいので」そう言ってしまってから、私は話の後先が逆であったことを後悔した。「そうですか……」と、Mさんは明らかにがっかりしたという響きの声に変わった。「そんなにあわてて結論を出さないで、もう少しいろいろなところと比較してから決められたらいかがですか?」Mさんは、「
あわてて決めないで... の続きを読む
全体で見るとどうにもおかしい。あるいは、アウトドアっぽい恰好をしたかと思うと、Gのマークも燦然と輝くダッチの黒いアタッシェケースを持って、煙草の吸殻を道路に投げ捨てる、というような筋のなさなのである。こうした一見シャレ者の多くは、単にかっこいい部分を節操なく欧米から拝借しただけで、自分と物との精神的な交流をほとんど考えていない。ライフスタイルに対する歴史がないからね。これをそのままインテリアに持ち
参考にすべきは外国の室内写真... の続きを読む
義父母が郊外に所有する土地を駐車場として貸しています。その近辺は住宅地で、複数の駐車スペースを持たない人々が借りてくれるらしく、満員ではないもののそこそこ埋まっているようです。その駐車場には空きスペースに自動販売機が置いてあります。もともと商売をしていた義父母が、わずかな空きスペースに何か使い道はないかと考え設置したのです。車の乗り降りの時飲み物を買う人は少なくないようで、電気代ぐらいのもとはとれ
空いた土地を駐車場として活用... の続きを読む
貸別荘の宿泊にかかる料金は、場所によって違います。1人いくらの場合もあれば、1棟いくらといった場合があるからです。料金について簡単に説明をします。シーズンやタイプによっても料金が違います。人が多いシーズンは当然高く設定されていますので、夏の時期でなくてもよいのであれば、あえてシーズンをずらして借りるのもよいでしょう。決められている定員をこえて利用した場合に、追加人数×追加料金等で請求される場合があ
貸別荘の料金について... の続きを読む
これまでの貸借対照表はその有用性について、さまざまな疑問が投げかけられていました。なぜなら、貸借対照表に計上されている資産・負債は、取得原価主義のもとでは現実の価値を必ずしも反映しているわけではなく、貸借対照表が企業の真の体力を表しているとはいいがたかったからです。今後は、貸借対照表に計上されている金融資産・負債には、金融商品の会計基準により時価評価が求められます。また、事業承継については、減損会
貸借対照表はその有用性について... の続きを読む
一部の湾岸エリアは人が住んだことがないから都市文明もないし、人口ピラミッドが歪だ。いまは発展しているように見えるが、多摩ニュータウンの二の舞になる危険がある。その点、中央線沿線の開発では、そうしたリスクがない。湾岸エリアはいまの子供たちが将来いなくなると消費が激減するため、ショッピングセンターも撤退するかもしれない。陸の孤島になりかねない。ところが中央線沿線には従来の商店街がある。付近にショッピン
パワーエリートのホワイトカラーにも人気エリアになる... の続きを読む
「良い家とは?」の答えは、千通り、一万通り、家を建てるお客様と施工する会社の分だけ存在すると言えます。その答えはとても難しい。家は基本的に、完成品を買う(売る)ものではなく、オーダーメイドからなるものです。家は依頼して造るものです。それぞれが個性ある人間であり、それゆえ出来上がる家の個性も一軒一軒異なります。主張の強いお客様だと仕上がったものがまさに「私が建てた家だろうか」(良いにつけ悪いにつけ)
私の家が一番好き... の続きを読む
家庭の人間関係を、設計士はお客様との雑談から把握して設計するものです。しかし、設計士も人間ですから、思い込みもするでしょう。そうしますとプレゼンテーションが合格し工事契約に至ったとして、プレゼンテーションの全てが絶対のものとして良いのかどうかは判りません。そうなのです。工事を始める前に、業者に工事を発注する前に、実行予算を作成する前に、お客様である建て主に(あいさつを兼ねて)お会いして設計士のプレ
建て主の意向を理解しておく... の続きを読む
最近、鉄筋コンクリートの劣化が問題になっている。これは、コンクリートがひび割れ、はがれ落ち、最終的には建物が崩れる現象だ。そもそもコンクリートとは、セメントと水を骨材と呼ばれる砂、砂利と適当な割合で混ぜ合わせることによってつくられる。劣化は、骨材や施工技術に起因することが多い。劣化の主な原因は、「凍害」「塩害」「中性化」と「アルカリ骨材反応」などである。このうち「凍害」とは、コンクリート内に含まれ
わが家のコンクリートは大丈夫?... の続きを読む
北アメリカ大平原に暮らすネイティブ・アメリカンの円錐形のテント「ティピ」は、じつに機能的にできている。骨組みは三本から四本の基本柱と数十本の支柱を円錐形に組み、その円錐を後方に少しだけ倒した構造でつくられている。少しだけ倒しているのは、後方(西方)から吹いてくる強風に耐えるためである。頂点で交差された支柱は縄で束ね、縄の端を円錐の内部に垂らし、室内の中央に打ち込まれた杭にしばり付ける。これも強風に
テントは高機能性住居... の続きを読む
大規模修繕に向けて管理組合では毎月積立を行っていますが、この月額や残高もぜひ確認しましょう。販売会社が新築でマンションを売り出す際、見かけの値ごろ感を出すために管理費や修繕積立金を安く設定することがあります。これでは必要な金額に届かないため、実際の修繕時には一時金が徴収されることになり、予定外の数十万円もの出費に泣かされるはめになります。ほかに中古の場合、気をつけたいのが前の居住者が積立を滞納して
修繕積立の金額や滞納金の有無は重要... の続きを読む
月々一万円で年間一二万円×十年=一二〇万円。これなら何とかなりそうだが、月々五〇〇〇円ではその半分の六〇万円、月々一〇〇〇円では一二万円にしかならない。入居者の持ち出しは必至で、実際、最近の大規模修繕では、管理組合が不足分の修繕費を一時金として徴収するケースが多い。その額は安くて数十万円、場合によっては百数十万円にもなる。「これではたまらん」というわけで、最近は分譲時に二〇〜五〇万円程度の「修繕積
マンションの入居者の四分の三以上の同意が必要... の続きを読む
不動産屋のウィンドウには間取りが所狭しと貼られていて、部屋を借りる際、ずいぶん利用したものです。初めて1人暮らしをする時、住みたい場所の相場が分らなくて、数多くの不動産屋を覗いて、物件情報を見て手ごろな部屋を探したものです。そんな時、不動産の人から近隣の相場、環境、女子の1人暮らしには、どんな部屋が住みやすいかなど、色々教えてもらいました。例えば、生活臭がこもりやすいので、出来れば間取りは部屋とキ
賃貸情報を収集するとき... の続きを読む
セルロースファイバーと呼ばれる素材があります。これは古新聞やダンボールを使った断熱材であり、原料を細かく切ってかき混ぜた後ホウ酸を散布して完成します。かなり安定した物質であり、化学原料を使わないため自然環境に優しい材質です。燃えても有害物質が出にくい野が利点であり、炭化するだけです。また、水を吸収しない利点もあります。結露せず、防音にまで優れたいい素材ではあるのですが、施工には機材が必要であり難易
新築一戸建てにあったセルロースファイバー... の続きを読む
私が生まれ育った地域は回りに何もないただ、だだっ広い畑と田んぼが一望に広がっているところです。その地域がそんな状態なので、小学校、中学校の同級生の子の家の回りも同じような環境です。家といえば、昔ながらの造りで「入母屋造り」というらしいですが、ほとんどそんな家が多いです。高校に入り、その友達の家に始めて遊びに行ったときにはちょっと驚きました。まさにテレビなどでドラマに出てくるような住宅街だったからで
この友達があんな住宅街に住んでたのか... の続きを読む
家族が増えればもっと広いマンションや一戸建てへの買い換えも考えはじめます。そこで、まず検討すべきことは、(1)現在の住まいがいくらで売却できるのか、(2)ローン残高はいくらあるのか、(3)貯蓄はいくらあるのか、(4)これから毎月いくら返済していけるのか、(5)売るときに諸費用や税金はいくらかかるのか、です。つまり、(1)−(2)−(5)+(3)が頭金となり、それによっていくらの物件が購入できるかが
いくらで売却できるか、ローン残高はいくらあるか... の続きを読む
不動産鑑定士の側にも、プロの不動産業者を論破するだけの理論武装も迫力もない。理論値を出しても、不動産業者に「その値段で売買してみろ」といわれると、ギャフンとなってしまう。したがって、売買時に不動産鑑定書が必要なのは、利害関係のない第三者による判定を要する、公共不動産の売買時に過ぎなかった。それに反し、金融機関が借入希望者に対して不動産を担保とした融資を行なう際には、当事者の貸主も借主も不動産価格に
金融機関からの大量の不動産鑑定需要が生じた... の続きを読む
責任逃れが起こりやすくなるのは、地方公共団体と共同で立ち上げる第三セクターへの融資であろう。これもプロジェクトファイナンスで融資する他はないだろう。考えてみれば、青森県六ヶ所村に一大工業基地をつくるはずだった「むつ小川原開発」もプロジェクトファイナンスでの資金調達だった。いまではバブル期前後に建てられた豪華な公共施設に囲まれて、誘致企業はポツリポツリ。六ヶ所村はすっかり「風車」と「石油備蓄」、そし
責任逃れを生みやすい構造... の続きを読む
建物内に存する設備、たとえばエレベーターや空調設備、ボイラーなどはそれぞれ5〜15年程度で毎年償却されていきます。ところが土地については、ずっと同じ金額になっているはずです。最近でこそ会計上でも「時価会計」という概念が導入されつつあるために、土地を毎年の時価に引きなおす場合も出てきていますが、少なくとも会社が固定資産として中長期にわたって保有する土地の場合は、簿価での数字をそのまま毎年計上していま
「永遠」の価値をもつ土地... の続きを読む
登録免許税ですが、これは登記所で建物や土地の登記をするときにかかります。登録免許税は、通常、売買による場合は固定資産税評価額の五%です。すでに保存登記された土地や建物を買った人は所有者が自分になったのですから、所有権の移転登記を行ないます。日本国内の土地はほとんど登記済なので、土地については売買を行うと移転登記を行うことになります。また建物については、表示登記には税金はかかりませんが、保存登記につ
登録免許税について... の続きを読む
不動産業界が直面している厳しい現実を数字で抑えておこう。新築マンションについては、首都圏では1999年に8万戸台に達して以来、2005年まで7年間8万戸以上の供給が続いてきた。それが、2006年には7万戸台に、2007年には6万戸台に減少、2008年は5万戸割れも予想され、2009年以降もしばらくは増加が期待できない情勢になっている。ただ、これは首都圏だけ99年から供給数が急増したツケが回ってきた
新築マンションは契約率70%を切っている... の続きを読む
少なくとも一九九〇年まで、日本における資産としては「土地」が最も高く評価されたものの一つであろう。「土地神話」が健在で、一度取得した土地は手放したくないという人が多かった。しかし、最近では随分と変化してきている。たとえば、保有していた敷地の一部が、国や地方自治体などの公共事業に際して収用を受けた時に、昔であれば、代替地を要求する人がほとんどであった。しかし現在では、代替地よりも「現金」での支払いを
「資産を持つなら不動産」とは考えない... の続きを読む
一戸建ての場合には、土地の値段と建物の値段とに分けて考えることだ。まず土地の値段は、〈周辺の地価相場×面積〉で割り出せばよい。周辺の土地の値段が1平方メートル当たり二〇万円、敷地面積が一五〇平方メートルという住宅なら、土地の値段は三〇〇〇万円ということになる。ただ土地の値段は、地形や地型、道路との関係などによって微妙に変わるので、こうした土地の“値づけ”は、ごく大ざっぱなものだということを頭に入れ
建物の価格は建築後二〇年でゼロと考えよ... の続きを読む
一般の住宅の構造には、大きく分類すると3つある。それは、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造(RC造)の3種類である。そのほかに中高層ビルなどに用いられる鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)や補強コンクリートブロック造(RCB造)もあるが、住宅としてはあまり採用されないので、ここでは省く。3つの構造にはそれぞれいろいろな工法が存在するが、ここでも柱でもたせる工法と壁でもたせる工法の2種類に大別することが
住宅の構造・工法とは... の続きを読む
建ぺい率は建物の建っている部分(投影面積)を敷地面積で割ったもので、一つのフロアにどれだけの床面積か確保できるかというものです。これにも緩和措置があるので簡単に述べておきます。もし敷地が角地なら建ぺい率が10%アップします。これは非常に大きなボーナスなので是非覚えておきましょう。なにしろ何もしないで追加の面積が建築可能になるのですから(ただし当然土地代は高いはず)。もうひとつは、建物の性能を上げた
容積率、建ぺい率、高さ制限などの注意点... の続きを読む