不動産業界が直面している厳しい現実を数字で抑えておこう。新築マンションについては、首都圏では1999年に8万戸台に達して以来、2005年まで7年間8万戸以上の供給が続いてきた。それが、2006年には7万戸台に、2007年には6万戸台に減少、2008年は5万戸割れも予想され、2009年以降もしばらくは増加が期待できない情勢になっている。ただ、これは首都圏だけ99年から供給数が急増したツケが回ってきたものであり、近畿圏やその他のエリアではそう劇的な変化があったわけではない。近畿圏ではこの10年ほどおおむね年間3万戸前後の供給で推移しているし、首都圏・近畿圏以外のその他のエリアの合計も4万戸前後でさほど大きな変化があるわけではない。問題は、マンション分譲市場のほぼ半数を占める首都圏にある。戸数でほぼ半数を占めるということは、売上高ベースでみると、価格の高い首都圏がマンション分譲市場全体の6割から7割を占める計算。その市場が落ち込んでいるのだから、マンション業界全体への影響は計り知れない。業界も手をこまねいているわけではない。市場が冷え込んでいるために、新規売り出しを控え、まずは在庫を一掃して、身軽になろうと奮闘努力してきた。不動産経済研究所の調査によると、2008年には大幅に新規供給を絞り込んでいる。たとえば、8月の新規供給数をみると、前年同月の半数以下に減らしている。しかし、それでもなかなか売れないのが現実。2008年に入ってからの契約率はおおむね70%を割り込んでいるのである。
(SUUMO不動産情報)
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